入金額が合わない時のよくある理由
請求した金額と入金額が合わない時の理由は、だいたい次のどれかです。このツールは、差額がそれぞれの計算と合うかを確かめます。
| 理由 | 差額の目安 |
|---|---|
| 振込手数料が差し引かれた | 数百円(銀行や金額によって違う) |
| 源泉徴収された | 報酬の10.21%(100万円を超える部分は20.42%) |
| 源泉徴収と振込手数料の両方 | 上の2つの合計 |
| 消費税の端数の計算方法の違い | 1円〜数円 |
| インボイスの経過措置の分を差し引かれた | 10%の品目なら、税抜の金額の2%(80%控除の期間)や3%(70%控除の期間) |
| 一部だけの入金・多い入金 | まちまち |
「計算と一致」と出たものは、差額がその計算とぴったり合っています。理由を決めるのは取引先とのやり取りなので、表示された文の下書き(文例)を使って確かめてください。
計算例
請求書の小計(税抜)100,000円・消費税10,000円・ご請求額110,000円に対して、99,350円が入金された場合です。
| 金額 | |
|---|---|
| 差額 | 10,650円 |
| 源泉徴収(税抜100,000円 × 10.21%) | 10,210円 |
| 残り(振込手数料と考えられる分) | 440円 |
このツールは「源泉徴収(税抜の金額が対象)+振込手数料」と当てはめ、次の下書きを出します。
いつもお世話になっております。
ご請求額 110,000円 に対し、99,350円 のご入金を確認いたしました。
差額の 10,650円 は、源泉徴収税額 10,210円 と振込手数料 440円 かと存じます。念のため、源泉徴収と振込手数料のお取り扱いについてご確認いただけますでしょうか。
振込手数料を引かれた時
取適法(中小受託取引適正化法。2026年1月1日から)の対象の取引では、合意があるかどうかにかかわらず、振込手数料を受注者に負担させて代金から差し引くことは違反(減額)とされています(公正取引委員会・中小企業庁「トリテキ法の確認ポイント-代金編-」)。フリーランス法では、1か月以上の業務委託で報酬の減額が禁止されていて(フリーランス法5条・同法施行令1条)、振込手数料を報酬から差し引くことも減額にあたるとされています(Q78。受注者が自分の都合で振込先を変えて増えた手数料は、受注者に負担させてよいとされています)。
どちらの法律の対象になるかは、発注者と受注者の資本金・従業員数・取引の内容で決まります。対象でない取引でも、請求書に「振込手数料はご負担願います」と書いておくと、行き違いを減らせます。
源泉徴収された時
デザイン料・原稿料・講演料などを会社に請求した場合、支払う側が源泉徴収をして、差し引いた額を振り込みます。報酬と消費税を請求書で分けて書いていれば、税抜の金額だけを対象にしてよいとされています(国税庁 No.2795)。差額が税込の金額の10.21%と合う時は、税込の金額で計算されています。金額の確かめには 源泉徴収の計算 が使えます。
源泉徴収が引かれていない時
会社に請求したのに満額で入金された時は、相手が源泉徴収の対象ではないと扱ったと考えられます。給与を支払っていない個人のお客さんは、そもそも源泉徴収をしません(源泉徴収の計算 の「源泉徴収をするのは支払う側」)。会社からの入金で、デザイン料や原稿料のように対象になる報酬なのに満額だった時は、念のため相手の経理に扱いを確かめてください。
消費税の端数で数円ずれる時
インボイス(適格請求書)の消費税は、1枚の請求書につき税率ごとに1回だけ端数を処理します(消費税法施行令70条の10)。取引先が明細1行ごとに消費税を計算していたり、切り捨てと四捨五入が違ったりすると、数円の差が出ます。
経過措置の分を差し引かれた時
免税事業者などからの仕入れは、仕入税額控除が一部しかできない期間があります(2026年10月1日からは70%。詳しくは 経過措置の計算)。そのため、取引先が残りの分を代金から差し引くことがあります。
公正取引委員会などの「免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A」(Q7)では、取適法の対象となる取引で、発注時に定めた代金を減らすことは禁止されている代金の減額として問題になり、仕入先が免税事業者であることは減額してよい理由にあたらない、とされています。取引条件を見直すこと自体が直ちに問題になるわけではないので、まずは差し引きの理由と、事前の話し合いがあったかを確かめてください。
毎月の入金確認を楽にするには
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